ケアマネ減少時代?
昨年度までは「資格保持+実務経験5年以上」だった受験資格が、今年度より「国家資格保持+国家資格取得から5年以上」と変更されたので、受験者数減も合格者数減もある程度予想されていましたが、それにしても、
昨年度 合格者28,233人 ⇒ 今年度4,990人
と、ここまで減るとは予想外でした。
さて、こうなると、今後ケアマネは減少していくのか。という命題に直面するわけですが、果たしてどうなるのか、データをあれこれ見てみました。
まず、ケアマネ試験は20年間で70万人が合格しています。
そのうち、現在ケアマネとして働いている人は10万人です。
既に20年経っているので単純計算はできませんが、初期の合格者で現在も最前線で体を張っている方々はたくさんいらっしゃいますので、ざっと合格者の6人に1人が実際にケアマネとして勤務していると仮定します。
次に、ケアマネの年齢構成は、50歳以上33.7%、60歳以上15.7%となっています。
70歳定年時代に突入したと仮定しても、10年後には単純に15,700人減る計算になります。
一方で、現在の合格水準(年5,000人)を維持した場合、6人に1人が就業するとすると、毎年850人程度が就職するので、10年で8,500人増える計算になります。
そうすると、10年後には単純計算で、ケアマネが7,200人減ることになります。
合格者が少ないのだから、少数精鋭に違いない!やる気のある人たちだけに違いない!
と、期待すれば現状維持できますが、合格者の年齢層も従業者の年齢層と大差ないでしょうから、現状維持のためには少なくとも年2,000人は就業してもらわないとケアマネは減少することになります。
そうすると、現在の50代が70代になる20年後には…。
と、なりますが、20年後には、いわゆる団塊の世代が90歳以上になっているので、国の考えとしては<今後ケアマネジャーの絶対数が減少するとしても需要に対する供給量は満たされている>となるのかもしれません。
ただし、ここには、「こんなに締め付け厳しいならケアマネなんて辞めてやる!!」という人の数は含まれておりません。
お国や某協会の皆様方は、この辺りを甘く見ているとしっぺ返しをくらうかも。
と、思いつつ、社会福祉関連の職員は奉仕精神が濃厚なので、どうなんかな~、と思ったり(もしや国はそれも計算済みだったり?)
多分に漏れず、善意が食い物にされているこの業界です。
参考資料はこちら
平成27年実態調査
http://u0u1.net/OnQE
平成29年分科会資料
http://u0u1.net/OnR7
第20回試験実施状況
http://u0u1.net/OnSL
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