ケアマネなんて儲からん

「現役並み」という言葉を聞くたびにブルーになる低所得のケアマネジャーが日々の苦悩?をつづるブログです

ケアマネジャー業務が嫌になる10の理由

すっかり更新しておりませんでしたが、
つい先日、ほとほと業務が嫌になることがありましたので、愚痴をこぼしに参りました。
マイナスの記事で恐縮ですが、憐みのまなざしを送っていただければ。


<ケアマネジャー業務が嫌になる10の理由>


1)なぜか月額報酬
 ケアマネジャーの報酬は月額制。
 利用者宅を月に1回訪問しようと3回訪問しようと、ケアプランを何度作り直そうと同じ金額です。
 医療だったら診察ごとに、処方箋を出すごとに報酬が貰えますが、ケアマネジャーは<業務量>に対する報酬が認められていません。


2)サービス利用がなければタダ働き
 がん末期等の一部の例外はありますが、面接して資料作って分析してサービス事業所と連絡調整してケアプラン作ってサービス担当者会議開催しても、利用者さんが「やっぱりサービスいらないです」と言ったら無報酬です


3)なんでもケアマネジャー
 医師、看護師、行政は、自分たちの業務外のことについては、すぐに「ケアマネさんに相談してください」とおっしゃいますが、それはケアマネジャーの業務ですらないことがほとんどです。ケアマネジャーは福祉の便利屋ではありません。そうさせたいなら金をくれ。


4)説明義務もケアマネジャー
 サービスの利用料金について、報酬改定から各サービスの「加算」についての説明義務までケアマネジャーに押し付けられています。通所介護の「3%加算」や「特定処遇改善加算」、「入浴加算の1と2の違い」等々について、なぜケアマネジャーが説明しなければならないのか意味が分かりません。医者がジェネリックの単価を患者に説明します?医療報酬改定の単位数の説明をします?サービス事業所が説明すれば良いのでは?報酬改定の説明は行政がやればよいのでは?


5)管理者要件が主マネ
 以前はケアマネジャーであれば管理者になれたのに、今は主任ケアマネジャー(主マネ)でなければ管理者になれません。主マネになるには5年の経歴が必要で、1発試験はありません。ケアマネジャーになる前のキャリアはガン無視ですかね?人を管理することとケアマネ業務のキャリアはイコールですかね?


6)事業所とのやり取りがFAX中心
 介護ソフトが各社バラバラなこともあり、サービス事業所との連絡は電話やFAXが中心になっています。IT化はどこへ。メールやクラウドで共有できれば楽なのですが、前途は多難です


7)件数制限がある
 特定事業所加算を算定しても、利用者1人当たりの単価は1万5千円~6千円。40人担当できれば60万円ほど稼げますが、なぜか担当は39人までと決まっており、それ以上担当すると、なんと報酬が「減額」されます。どんなに優秀な人でもそれ以上持てば減額です。町医者が1時間に診る患者に制限はありますかね?優秀な医師なら多くの患者を診察できるのでは?ちゃんと利用者を見ろ、とケアマネに言うのなら、医者にもちゃんと患者を見ろと言うべきでは?


8)義務、義務そして義務
 報酬制度改定のたびに、重要事項説明書で説明を求められる事項が増えてきます。事業所が付き合いのあるサービス事業所の割合を聞きたい利用者がどこにいるのか謎ですが、公平中立を声高に叫ぶなら行政が直接ケアマネ業務を行えば良いのでは?医者が取引のある製薬会社の割合をいちいち患者に説明しますかね。


9)国家資格ではない
 なんでもかんでもケアマネジャーに押し付けてながら、ケアマネジャー(介護支援専門員)は国家資格ではありません。なので免許は更新制です。質の確保?それなら医師も看護師も更新制にすべきでは?時代遅れの医療職は一人もいないとでも?そんなにケアマネジャーは使えませんか?だったらどうして、なんでもかんでもケアマネジャーにさせるのですか?


10)そんなこんなで嫌になる
 本来、ケアマネジャーは介護を必要とする人の<相談>に応じる<相談援助職>です。やりがいのある仕事です。ですが、そんなこんなで<相談業務以外の業務>が多すぎる。そして肝心の相談業務は無報酬。どれだけキャリアがあっても主マネでなければ一兵卒で、報酬は最初から最後まで頭打ち。件数制限があるので頑張って稼ぐこともできません。


ああ、素晴らしきかな、ケアマネジャー。
こんな仕事、誰がやる?
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