料金改定についての「同意」
報酬改定のたびに不愉快に思うことがあります。
それは、料金改定についての「同意」。
介護報酬は、3年に1度見直しされまして、令和3年はその報酬改定の年。
今回の改定は結構色々あるのですが、それは置いておきまして、
報酬改定がなされるということは、利用者様の負担する料金も変わることとなります。
例えば、訪問介護ですと、身体介護1(30分)の単位数が「249単位 → 250単位」に変わります。
これは全国共通での変更でして、個人や事業所が「もっと上げろ!」「1単位とは何かの冗談か!」「それで実際は幾ら負担が増えるの?え?1円?なにそれ」と言おうとも、
上がるものは上がるのでございます。
単位数は、地域やサービスによって差がありますが、訪問介護ですと1単位=10円~11.40円です。
ですから、身体介護が249単位→250単位に変更されますと、事業所が得られる介護報酬の額は2,490円~2,836円(端数切捨て)→2,500円~2,850円に変わります。
利用者負担はその1割~3割ですので、利用者負担額は、東京価格の1単位11.4円で、かつ利用者の負担割合が1割だとすれば、
(249単位×11.4円(端数切捨て))ー(249単位×11.4円×0.9(端数切捨て))
という計算式になりますので、つまり、
2,838円ー2,554円=284円
が、
(250単位×11.4円(端数切捨て))ー(250単位×11.4円×0.9(端数切捨て))=2,850円ー2,565円=285円
となりまして、まあ、つまり、1円上がるわけです。
はい。ここまで読んでくれた方。本当にありがとうございます。
訪問介護では、生活援助は2と3、身体介護は0から9まであり、身体介護と生活援助を組み合わせたサービスもありますので、料金表はどの事業所でも概ねA4サイズで1ページほどあります。
それが各々について変更されますので、料金表をすべて作り直すわけですが、ほぼ間違い探しのレベルです。
しかも繰り返しになりますが、全国共通で変更されるわけです。
誰が何と言おうと変更されます。拒否権などございません。
それなのに。ああ、それなのに。
事業所には、<利用者に対して報酬改定の内容を説明し、料金の改定について文書で同意を得ること>が求められるのでございます。
ちょっと待て、と。
勝手に国で買えておいて何言ってやがる、と。
おまえらが説明しろや。
そう言いたくなってしまいます。
しかも、文書で同意ってなんなのでしょう?
同意を得られなかったらどうするのでしょう?
「その料金改定には同意しかねる!!」と利用者が言ったらどうするのでしょう?
同意するしかない事項に対して、同意を求めるのはおかしいのではないでしょうか。
説明の手間も、文書を作る手間も、文書を作る資源も、すべて無駄。
だって、「同意しないという選択肢はない」のですから。
形式主義の極みなのではないかと思います。
今年もアホらしい季節がやってきました。
一言書かせてください。
バ○ではないかと。
最後までお読みいただきまことにありがとうございました。とほほ。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。