ケアマネなんて儲からん

「現役並み」という言葉を聞くたびにブルーになる低所得のケアマネジャーが日々の苦悩?をつづるブログです

あれも心配、これも心配

サービスのご利用者様をどこまで「心配」するのか
その線引きは難しいところかと思いますが、


「心配すべきなのか」と問われれば、
「心配すべきではない」と答えるのかな~とは思います。


義務ではないですわな。


ただ、対人援助業務を行うにあたっては、相手の気持ちに思いをはせ、相手の生活に<心を配ること>は必須なんだろうな、と思います。


その意味では、「心を配るべき」「心配すべき」なのかもしれませんが、
それが必須であることと、それが義務であることとは、何か違うような気もいたします。


うまく説明できないですけれども。


振り返って我が事業所の面々を見渡しますと、
ともすれば「やりすぎケアマネ」「やりすぎヘルパー」になっておりますが、
といって業務範囲を逸脱して肩入れすることはありません。


あくまで給料の範囲で、業務の範囲で目いっぱいのサービス提供を行っている、つもりでございます。


夜になれば家に帰るし、テレビも見るし、ゲームもするし、
休日は旅行に出かけたり、スポーツを観たりやったりもいたします。


最近はCovid19の影響で休日の行動は著しく制限されておりますが、
それは別論、


24時間利用者のことを考えているわけではありません


でも、寝る前だったり休日のふとした時間だったりに、
○○さんどうしてるかな~。大丈夫かな~。と思ったりすることはあります


雨の日や雪の日、猛暑日、酷暑日などはやっぱり心配になります。


だとしても、夜間や休日に様子を見に行くことはない。業務の依頼がない限りは行わない。


この線引きを「冷たい」と取る人もいるかもしれませんが、
あくまで「業務」としてサービス提供を継続していくためには、
「割り切り」もまたは欠かせない
ものだと思います。


などなど偉そうなことを書きつつ、
今日は担当の利用者さんがステージ4の診断を受けたという驚きの知らせが。


食欲低下があり、体重減少が進んでいたので、前々から検査を勧めていたのですが腰を上げず、
ようやく検査にこぎつけたら即入院。


だ~か~ら~~~


と言いたくなりますが、後の祭り。


うわ~。ステージ4かよ~。
というのが正直な印象。
久々にショック。まじでショック。


これからどうしましょう~。
今後の治療方針も心配ですし、在宅復帰ができるのかも心配。
ご家族のフォローも心配ですし、なによりご本人の体調も心配。


今までのケアでもう少しできたのではないかと後悔もありますし、
ご家族に説明が足りていなかったのではないか、
ご家族に余計な負担をかけさせてしまったのではないかとの心配もあります。


そして何より、このまま入院治療→緩和ケアに移行すると、



わ た く し の 報 酬 は ?



という心配も…。
とりあえず連携加算は貰っておきますが、在宅復帰がなければ2月以降はタダ働き確定ですな。



ちっ



なんてね。まあ、心配といってもこの程度…いやいや、ごにょごにょ。


それも心配、あれも心配。気になるし、忘れられるし、他人の心配だったり、自分の心配だったり。



色々ありますわな。

担当者会議

ケアマネ業界ではよく、「担当者会議は開催したほうが良いのでしょうか」という質問を耳にいたしますが、


いや、悩んだら開催しましょうよ。


というより、サービス担当者会議の開催こそがケアマネ業務の一大イベントだと思うのですが、どうしてそれを「やらない方向」で進めようとするのでしょう。


まあ、確かに3か月~半年に1回の、「目標を更新するだけ」の担当者会議はツマランと思いますが、
それこそまさに「軽微な変更」という奴で良いわけで、


悩む、ということは軽微じゃないわけですな。


延々と更新し続けるような目標を立てるほうがどうかしている、と言われれば、まあそうですけれども、
「内科の定期受診」みたいな感じで状況が変わらない人もいるわけですし、
「処方箋のための受診」みたいな人もいるわけです
から、


それを介護保険に置き換えれば、
「サービス利用継続のためのケアプラン更新」
が存在するのはやむを得ない
かと。


なので、そういう方々に対しては「軽微な変更」で良いかと思いますが、
それ以外だったら話し合いましょうよ。


アセスメントして原案作って、
その原案どおりで良いかどうか、話し合いの場を設けるのがケアマネの仕事
でしょう。



それなのに、「担当者会議は必要でしょうか」と悩むということは、つまり、



それ以外の余計な仕事が多いってことですよね。


わたくし、一番不要なんじゃないかと思うのが<モニタリング>。


サービスがきちんと目標に沿って行われているかなんて、わざわざ利用者に確認する必要あります?
サービス事業所に失礼な気がするんですが。ケアマネ何様?


サービス事業所ときちんと連携が取れていて、報告を受けていれば利用者に話を聞きに行かなくたって良いと思うのですが。
何かあれば利用者から言ってくるでしょう。


そりゃあ、状況変化の大きい人は<再アセスメント>のために足しげく通う必要があるかと思いますが、
モニタリングってそんなに毎月必要ですかね
初回利用時と目標期間満了前に確認に行くくらいで良いのでは。


アセスメントを怠りなくやっていれば、モニタリングは最低限と良いと思うのですがね~
どうせみんな経過記録に書いてますでしょ?
「自宅訪問・再アセスメント・モニタリング」と。


アセスメントはガチでやっても、モニタリングは適当に「満足!」「満足!」と○していらっしゃいますでしょ?


え?モニタリングもガチでやっている?


そ、そういう方は直ちにブラウザの「戻る」を押していただき…


と、まあ、ちょっと話は逸れましたが、ケアマネ業務の醍醐味は「アセスメント→プランニング」だと思うのです。
そして、それが良いプランとなるためには当然担当者会議で専門職の意見を聴く必要がある。


ゆえに、プランニングの一環としての担当者会議(あるいは照会)は欠かせないと思うのですが、


<月1訪問>に縛られていると、確かに担当者会議にかける時間が足りなくなるのですよね~


いいじゃんね。3か月に1回でも、半年に1回でも。


モニタリングはサービス事業所に任せておけば良いと思うのですがね~


給付管理以外に報酬が得られないケアマネジャーの悲しいところですかね。とほほ。

我らが業界団体

医師会の話を書いてて改めて思いましたが、


普通、業界団体てのは、自分たちの業界の利益のため、
自分たちの権益を広げるため、権限を拡大するため、
報酬を得やすくするために行動するわけですよね。


医師会しかり、弁護士会しかり、歯科医師会や司法書士会、行政書士会もそう。


そのためにせっせと献金することもあるわけですが、


政治家(立法府)に愛想を振りまいても、
行政府に媚びを売り、進んで自分たちに義務を課す団体なんてないと思う…


わけですが、


ケアマネ業界は違うわけです。


行政と一緒になって「質の向上」を叫び、
行政と一体化して「事業所の指導」を行い、
行政と連帯して業界団体の義務を増やす。


権利の拡大は求めているのでしょうか。
利益の拡大は求めているのでしょうか。


実現されるのは義務の拡大と無報酬での業務拡大。


そりゃそうですよね。業界団体が反発しないのですから、行政府はやりたい放題。


そりゃあ優秀な人から、若い人から消えていくよね。


どうにかならんもんですかね~


未来が見えない。